これはいくらパソコンが普及しても、変わらないことだ。


 ボールペンとメモ用紙は社の備品として、まとめて買ってあった。


 その週もあっという間に過ぎ去り、金曜になる。


 昼過ぎ、時間があったので雄哉のスマホに電話してみた。


 呼び出し音が二十秒ほど鳴った後、


「はい」


 と言う声が聞こえてくる。
 

 ――あたし。友里。


「あ、明日のことだろ?午後二時半ぐらいに来るから待っててくれよ」


 ――分かった。またゆっくり話しましょ。


「ああ。……じゃあまたね」


 電話が切れたので、スマホをスーツのポケットに仕舞い込み、また仕事に戻った。


 フロア内は慌しい。