だけど、端緒のようなものは見つかったと思える。


 ちょっとしたことなのかもしれないのだけれど……。


 それに感じていた。


 目の前の薄暗さや霧がかった視界も、いずれは晴れてくれるだろうと。


 人間だから、いろいろ思う。


 もちろん、雄哉とはずっと電話やメールのやり取りが続いていたのだし……。


 別に気に留めすぎることはなかった。


 ちゃんと日々過ごしていけばいい、と感じていたのだから……。


 通常通り、車で出勤する。


 また仕事が始まるのだ。


 常にそう思っているのだった。


 ウイークデーは。