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 日曜の朝、先に起き出して、キッチンで気付けのコーヒーを一杯淹れ、飲む。


 目が覚めた。


 砂糖やミルクは入れずに、ブラックで飲むのだ。


 苦い物には慣れている。


 飲み物も年中ブラックのコーヒーか、水だ。


 雄哉が起きてきて、


「……おはよう」


 と言ったので、


「ああ、おはよう。……眠い?」


 と訊いてみる。


「うん。だけど、別に平気だよ。コーヒー一杯飲めば、眠気取れるし」


「じゃあ、苦いコーヒー淹れてあげるわ」