雄哉が立っていた。


 外は若干冷え込むのだろう。


 ジーンズにジャンパー姿だった。


「ゆっくりしましょ」


「ああ。俺も週末は君と過ごせるように時間作ってるよ」


「ありがとう」


 素直に礼を言うと、彼が持ってきていたカバンを玄関口に置き、


「君とはずっと一緒にいられると思う。俺もそんなこと考えながら、日々仕事してるよ」


 と言う。


 そして履いていた靴を脱ぎ、部屋奥へと歩いていった。 


 ゆっくりと、である。


「コーヒー淹れてあげるけど、エスプレッソでいい?」


「ああ。濃い目がいいな。目も覚めるし」