それは普段、やり取りしているメールでも分かる。


 文面を読みながら、感じ取っていた。


 今、雄哉が何を考えているかを、だ。


 あたしもそういった鋭さは身に付けていた。


 いや、身に付けるというより、自然と備わってくるのだ。


 ある意味、能力の一つとして。


 対人関係でも恋愛というのは一番素晴らしいと思う。


 何にも増して、だ。


 そう思いながら、待っていると、午後二時半過ぎに彼がやってきた。


「友里、いる?」


 扉越しに声が聞こえてきたので、


「ええ。今開けるわ」


 と返し、扉のロックを解除する。