「いつも働き過ぎだろ?」


「うん、まあね。……雄哉だってそうでしょ?」


「まあな。俺もきついって思うことあるし」


「ずっと時間との闘いね。会社員って」


「ああ。だけど、気にするなよ。俺も疲れるのが当たり前だって思ってるから」


「でしょ?あたしも最近、ずっとそう思ってるわ。家に帰ってきたら足むくんでるし」


「あまり根詰めないようにね。お互い様だけど」


 雄哉がそう言って笑う。


 そして土曜の午後、一緒にコーヒーを飲みながら、寛ぎ続けていた。


 何もかもを忘れて、だ。


 夕食に買っていた二人分のお弁当をレンジで温め、食べる。


 食後、またコーヒーを淹れ直した。


 そして飲んでしまった後、どちらからともなく、体を重ね合う。