かと言って、仕事を休めない。


 確かに社にいると、フロア内は慌しい。


 狭い空間の中で、きつい思いをする。


 参ってしまうこともあるのだった。


 実際、ずっと玉木たちを見張っていると、こっちも神経をやられる。


 合間に雄哉にメールを打っていた。


 ちょうど平日が終わり、土曜の朝、キッチンに立ってモーニングコーヒーを淹れる合間、彼にメールする。


 <お仕事お疲れ様。今日会おうよ。待ってるから。じゃあまたね>と打ち、送信ボタンを押した。


 そのまま送信される。


 コーヒーはホットで淹れたのだけれど、温めにしようと思って、ミネラルウオーターを少し注ぎ足した。


 水道水はいったん必ず沸かす。