女性なら誰もが、アルコールやニコチンを大量摂取する男性を嫌がる傾向にあるのは紛れもない事実だ。


 稀に女性側でも、そういった人間がいるにはいるのだけれど、なるだけ避けていた。


 平日は朝から晩までずっとパソコンのキーを叩く。


 その分、休日は彼と一緒にいるのだった。


 一夜明けて、日曜になる。


 雄哉が朝方、あたしより早めに起き出し、薬缶にぬるま湯を入れ、キッチンのガス台に掛け
て沸かす。


 そして二人分のコーヒーを淹れ、片方に蓋をして冷めないようにしてから置いていた。


 追って起き出す。


「……おはよう」


「ああ、おはよう。……コーヒー淹れてるよ。飲んで」


「ありがとう。いただくわ」


 そう返し、カップに口を付けた。