翌朝、通常通り午前七時過ぎに起き出す。


 そしてキッチンでコーヒーを一杯淹れ、トーストを焼いて齧る。


 社に出勤し、すぐにパソコンを起動させた。


 あたしも変わらないのである。


 仕事に対する気持ちが。


 管理職として部下たちを束ねる以上、責任は大きい。


 朝からずっとキーを叩き続けた。


 稀にイライラすることがある。


 ストレスや負荷が掛かると、どうしてもそうなってしまう。


 姫沢や瀬岡がフロアに来るたびに、いくらか気が引き締まる。


 ずっと仕事をしていた。


 別に特に構えることはない。


 単に上役が来れば、若干緊張するというだけで、他には何もないのである。