雄哉が立っていた。


「ああ、いらっしゃい。待ってたわよ」


「外は蒸し暑いね」


「ええ。連日猛暑日だから」


「休日はここでゆっくりさせてもらうよ。俺もずっと仕事続いてるし」


「雄哉も無理しないでね。こんなに暑いと、営業で外回りしてたら熱中症になっちゃうし」


「うん。そこはちゃんとガード掛けてる。無理してないから」


「そう……」


 心配になった。


 彼がいくらか気を張り過ぎてるんじゃないかって思えるのだから。


 確かに三十代男性は働き盛りである。


 目の前のことを気にせずに、バリバリやっているのが現状だ。


 だけど、人間も生身だから、疲れたら休むに越したことはなかった。