お互い基本的な人間関係が出来ていたので、抵抗などまるでない。


 そんなことを思いながらも、休日を過ごす。


 実家の父や親戚とは絶縁していたのだし……。


 別に構わなかった。


 父が死んだとしても、通夜や葬式などには行かないだろう。


 それだけあたしの中で家族や親族といったものが乾き、ほとんど無となってしまっているのだった。


 別にどうでもいいやと思い。


 いつもはずっとオフィスに詰め、仕事に余念がなかったのだけれど……。


 彼に対しても、気を遣うということはなかった。


 互いに満たし合える恋人同士であることに変わりはなかったのだから……。