「ええ。居残ります」


 と返し、仕事を続けた。


 残務をこなすと、午後九時を回る。


 出前に冷麺などが取ってあったので、食べた。


 その夜、オフィスを出た後、ビル付属の駐車場に停めてあった車に乗り込む。


 エンジンを掛ける前に、買っていたアイスの缶コーヒーのプルトップを捻り開け、一口飲んだ。


 そして車を出す。


 さすがに夏の暑さで蒸されそうだった。


 暑い。


 今夜も熟睡できない熱帯夜になりそうだ。


 だけど、多少眠れなくても明日は仕事が休みだから、ゆっくり眠るつもりでいる。


 明日は雄哉が来ると察しが付いていて。