一気に殲滅されるのだ。


 現段階で金融庁と検察庁が水面下で組み、加賀美コンツェルンの出方を窺っているものと思われた。


 気になっている。


 今回の株式取得に違法性がないか、そして不正があった場合、果たしてどうなるのか……?


「尾田君」


「はい」


 瀬岡が課長席から呼ぶ。


 軽い立ちくらみを覚えながらも、立ち上がり、課長席へと向かう。


 席の前に立ち、言った。


「何でしょう?」


「加賀美コンツェルンの成川さんを君はどう思う?」


「どう思うと申されますと?」