と言ってきた。


 ある意味、そんな一言が雄哉の本音なのかもしれない。


 そう思い、更に強く腕を絡ませる。


 交わった後、一緒に入浴するため、バスルームへと歩き出す。


 慣れてしまっていた。


 お互い心の内が十分分かっているのだ。


 別に気にしてない。


 まあ、今まで自分に降りかかってきたことでも、棘が刺さるように痛かったこともあったのだし……。


 単にそれだけだった。


 よく耐えてきたなと思う。


 絶望の淵に立たされたこともあった。


 だけど、そのたびに彼に助けられたのである。