そのうち、特養にでも入るだろう。


 全然気にしてなかった。


 どんなことがあろうが、あたしと雄哉は変わらずに付き合い続けていくのだから……。


 未来の事を考えたい。


 これから先に訪れる幸福な将来の事を。


 過去はすでに清算済みだった。


 というよりも、終わった事はどうしようもない。


 彼と作っていく未来の方が貴重である。


 あたしも自覚していた。


 普段ずっと社でパソコンのキーを叩き、いろんなものを作りながら、時折ふっと雄哉の事が思い浮かぶ。


 その日、彼が、


「今から海に行かない?街外れの」