「野暮用よ。……スマホに連絡くれればよかったのに」
「瀬岡課長がお呼びです」
「何なの?」
「何か大事な要件があるとかで」
だったら尚更電話入れてくれればよかったのに。
そう思いながら、課長席へと向かった。
そして着いてからすぐに言う。
「ご用件は何でしょうか?」
「ああ。近々、うちの社が<加賀美(かがみ)コンツェルン>と業務提携する話は知ってるよね?」
「いえ、聞かされてませんが。……重役会議で決まったことでしょうか?」
「君は知らなかったのか?」
「ええ。姫沢社長も何も仰いませんでしたし」
「実はね、うちも先方の持っている莫大な金と人員、それに子会社まで含めてたくさんの
「瀬岡課長がお呼びです」
「何なの?」
「何か大事な要件があるとかで」
だったら尚更電話入れてくれればよかったのに。
そう思いながら、課長席へと向かった。
そして着いてからすぐに言う。
「ご用件は何でしょうか?」
「ああ。近々、うちの社が<加賀美(かがみ)コンツェルン>と業務提携する話は知ってるよね?」
「いえ、聞かされてませんが。……重役会議で決まったことでしょうか?」
「君は知らなかったのか?」
「ええ。姫沢社長も何も仰いませんでしたし」
「実はね、うちも先方の持っている莫大な金と人員、それに子会社まで含めてたくさんの