でも、変化がない方が返っていいのかもしれないと思える。


 あたしも普段は職場での人間関係に疲れていて、煩わしいと感じることもあった。


 週末はそれを癒すときだ。


 そう思っているのだった。


 今頃、重度のアル中で病院に入院中の父はどうしているだろうかと無駄なことを考える。


 縁を切ってしまっている以上、こちらが見舞いに行くことなどまずない。


 あたしもそれだけ徹底していた。


 愛し抜く人間と、嫌い抜く人間を完全に分けてしまって。
 

 親戚縁者との付き合いは一切ない。


 だけど、それでもいいと思っていたのだ。


 雄哉とはこれからも変わらずに、ずっと付き合い続けるつもりでいたのだし……。


 入浴後、アルコールフリーの缶ビールを飲んだ。


 ゆっくりとし続ける。