そして料理が届くのを待ち続けた。


 いくらでもある。


 人間の悩みは。


 でも、本質部分では誰もが同じだ。


 浮いているような感じで、仕事をしている。


 あたしもなるだけ惑わされないようにしていた。


 気になる事など、考えればいくらでもあるのだし……。


 それにそうゆっくりする間もない。


 食事を取り終えたら、店内でしばらく休憩し、また仕事だ。


 職務に追われる。


 こんなに外が蒸し暑くて、社のフロア内にはすでに冷房が入っていた。


 あたしもいろいろあるのだが、努めて気を楽に持っていたのである。


 いつかは全てから解放されると思い。