だけど、彼は平気らしい。


 食事は取れていなくても、そうきつくはないようだった。


 確かに雄哉は食事に関していい加減な面がある。


 いつも社のすぐ近くにあるファーストフード店や牛丼屋などで済ませているようだった。


 ファーストフードは金が掛からない。


 その分、栄養は偏るのだ。


 あたしも以前から言おうと思っていた。


「野菜もちゃんと取ってね」と。


 コーヒーはいつも砂糖やミルクなしのブラックで飲んでいるようだったが……。


 その日、彼は朝食を取り終えると、洗面して、ちゃんと身支度を整える。


 そしてあたしの横に座り、パソコンの画面を覗き込む。


 普通の一日だった。


 特に変わったことは何もなく。