「で?胡々愛、その男の子の学年と組と名前は?」


「…………えっ?」


腕組みしている容子の問いかけに、私の思考は止まった。


学年…?組……?名前………?


「えっ?じゃないわよ。同じ学校の制服着てたんだったら、当然名前やクラス聞いたんでしょう?」


「………」


一気に血の気が引いた。


そうだよ……!私あの男の子のクラス所か、名前すら聞いてない!


男の子の笑顔にドキドキしたり、申し訳なさや恥ずかしさでパニックになってて……すっかり忘れてたぁーーー!


「ちょっと待ちなさい…まさかアンタ聞いてないの?」