「ヒメちゃんはホントに可愛いねー。やっぱ手放せねーや。」

鼻をかんだ私に先輩はそう言った…

…可愛い?私が?鼻水出したのに?

「先輩、からかってるんですか?鼻垂れが可愛いなんて、頭イカレてますよ!」

「可愛いよ。じゃあ、例えばすんごく小さい可愛い従姉妹がいるとする。その娘がくしゃみして鼻水が出て、『ヒメちゃ〜ん、鼻水出ちゃったよ〜』って来たらどう思う?汚ねーって思う?」

…なるほど…そう言われると

「…思わない」

「それと同じ!な、気にすんな、可愛いミスじゃん。」

「はい。」

先輩がニッコリ笑う。

「ほら、グミうまいぞ!やるから、目を閉じて口開けて!」

私はグミに惹かれ言われるままに目を閉じてアーンってした。


口の中にグミを入れてもらったようだけど、何だか生暖かくて、舌の上をグリグリと動いたことにびっくりして私は目を開けた。
そこには先輩の睫毛がドアップであり、私はまた固まってしまった…
先輩は私の舌をなめ回した揚げ句、ご丁寧に私の口の中にグレープ味のグミを残し、最後に下唇を吸い上げて離れていった

「ごち!」

先輩は笑う