あの日の私はおかしかった…
忙しくて、どうかしてた…

本当に魔がさしただけだった…

生徒会とクラスの文化祭の準備に追われ、正直色々頼られすぎて、うんざりしていた。

生徒会長も、クラスの委員長も、みんな私に任せきり、なおかつ、あの日は先生までも仕事を丸投げしてきた

「だから、頼むよ!結城〜!お前に任せれば先生安心だし!」

「そ、そんな…、困りますよ」

「ごめん、今から職員会議なんだ。後は頼んだぞ!」

先生はそう言うと、私一人を職員室に残して、そそくさと会議室に行ってしまった…

「もう!」

ふと目をやると、先生はゴミ箱にまだ残っている煙草とライターをセットで捨てている…

きっと忙しくて残ってるのに気付かずに捨てちゃったんだろうな…

私は拾って先生の机の上に置いた。
そしてこれからの予定を頭の中で組み立てた…

あぁー先生のせいで、全然見通しが立たなくなったじゃん!!

そうイライラした時、さっき置いた煙草が目に入った…

誰もいない職員室…今なら誰も見てない…

封印した自分の甘い囁き声が聞こえてくる