あ、怪しい…いいことなんて別に聞きたくない!交換条件なんて卑怯な!!

私の涙が一滴頬を流れた。

先輩はさすがに慌てて私に近寄って来た。

「…ごめん、悪ふざけが過ぎた。泣かせたかった訳じゃないんだ…」

先輩がゆっくり私を抱きしめて頭を撫でる

私、ホントは…わかってる。先輩が優しい事くらい…
先輩はエロいし、変態だけど、私が嫌な事はギリギリでしない。傷つかないようにちゃんとしてくれるって知ってる…



私が落ち着くと、先輩はまた私を足の上に乗せて座り、涙を拭ってくれる。

ゆっくり近づいて触れるだけのキスを、長めにした。
先輩の唇の柔らかさがすごく伝わった…

「せっかくヒメが昔の事を教えてくれたから、対等に俺も話すよ…」

先輩の事…?

「俺は昔から近所のアイドルで、みんなに可愛がられる子供だった…」

え?じ、自慢話!?

「ニッコリしてればお菓子とかもらえたし、照れ笑いすれば可愛い、可愛いって褒められて、俺はいつの間にか照れ笑いが癖みたいになったんだ…
ここに来ても変わらずで可愛がられて、最初は良かった……」