「え…何で?楽しいよ…ちゃんとうまくやってるし」

「妃芽、最近ため息が多いから、学校大変なのかと思って…」

…ちゃんと見てくれてるんだ…ってか、全部先輩だ!あーぁ、もうあのエロ変態め!!

「大丈夫!文化祭とかあったし、選挙とかテストとか今月大変なだけ」

「ならいいけど…無理しなくていいんだからね。また学校から呼び出されても、お父さん今度はちゃんと行くから!」

「失礼な!ちゃんとやってるからどっしり構えてれば!?約束したじゃん、新しい環境で新しい自分になるからって。今年もミス可憐とったし!」

「そうだったね、信じられないけど…」

二人で笑う

「じゃ、勉強頑張って。早めに寝るんだよ」

清士は弱々しく部屋を出ていこうとする

「ねぇ…」

「ん?」

「何で私にヒメなんて名前つけたの?」

「なんだ、突然!」

びっくりしたように笑いながら、清士は遠い目をしていた。

「お前を初めて見た時、他の赤ちゃんより格段可愛くてなぁ。色は白くて目は大きくて、まるで絵本に出て来るお姫様のようだなぁって…だから見たままで付けたつもりだったんだけど?」

ニコニコしながら語っている…