君の友達と連絡先を交換して
そしたら直ぐに君からの連絡も来た
"一目惚れしたねんか"
そう言ってくれた
いつもは行かない本屋さん
でも偶然逢った訳じゃ無かった
道で私を見掛けた君は追い掛けてくれた
電話をした日
君は色々話してくれた
それが嘘か本当かなんて分からない
ただあの時は素直に楽しかったし
嫌な事も忘れるぐらい幸せでした
戻れるならあの日あの時間に
君は地元でも有名なぐらい
悪い事ばっかりしてて
学校は中退して
喧嘩、煙草、女遊び、夜遊び、バイク
警察に追われるのは日常茶飯事
他にも色々した事を話してくれた
でも君の本当の中身
伝わってたよ
本当は物凄く一途な事
前の彼女と
別れたかった訳じゃないんだよね
誰よりも友達や先輩を大事にしてる事
友達の為に自分を犠牲に出来て
先輩を慕って言う事はちゃんと聞く人
凄い大きな夢がある事
人を元気にするのが楽しいんだよね
自分から喧嘩を売る事は無い事も
我慢出来たら一番良かったかもしれないね
悪い事はしたら駄目だと言い続ける私に
"付き合ってくれたら止める"
それじゃあ意味が無かった
"全部止める"
"ただお前とか連れが
何かされた時は見逃してや"
君が大好きなお菓子
悪い事はして欲しくなくて
欲しい時に買ってあげるから、
そう言ったら
"女の子からそんなん貰われへん"
100円のお菓子
変な所で律儀な君
少し可笑しくなって笑ってしまった
二人で遊んだ
絡まれるからと人が多い場所は避けた
私が嫌がる事は何一つしなかった
"嫌われたくないねん"
照れたように笑いながら言う君を
この時もう好きになっていたのかな
1月の終わりの夕方
"大丈夫ですか"
たまに敬語になる君
寒いと言う私を何度も心配してくれた
照れて名前はさん付け
一度も呼び捨てでは呼ばなかったね
先輩と会うから、と駅まで送ってくれた
"また遊ぼなー"
"いいで"
"今日は有難う"
"お疲れさん、気を付けてな"
"もう悪い事したらあかんで"
"おう"
最後の会話
あの時にちゃんと好きだと言えたなら
何か変わっていたのかな
君と一緒に居ると安心した
気を遣う必要が無かった
心から楽しかった
ちゃんと知れたから
駄目な所だけじゃなくて
実はいっぱい考えてて悩んでて
強くて優しくて
でも弱くて子供みたいで可愛くて
意外に記念日大事にする所とか
変な所で几帳面な所とか
嫉妬深いけど嫌がったら
何も言わなくなる所とか
そんな君が大好きで
君よりいい人なんか居ない
初めてそう思った
君の口癖、君が着ていたジャージ
全部忘れられない
君の写メもメールもアドレスも
全部消せない
もう一度好きだと言ってくれたなら
私は直ぐに頷くだろう
もう一度話す事が出来たなら
私は想いを全て隠さず伝えるだろう
でもそれは叶わないから
あの短い時間は夢のようでした
ありがとう
大好きでした
それはきっとこれからも。