ガラッと音を立てて勢いよく開いたドアの向こうには、息を切らしている一夏の姿。


「一夏どうしたの!?凄い汗…」


「あぁ、ちょっと走ってきたから…。帰ろ?」


呼吸を整えながらニカッと笑っていた。


聞きたいことはたくさんあったけど、あたしは慌ててランドセルを背負って、あたしに向かって手を振っている美嘉に手を振り返した。