「じゃ、行くか」



歩き出す土方の後ろを、少し距離を置いて歩いた。


カサカサと、枯葉が地面を擦る音が聞こえる。


寂しげに曇る空も――――全て、あそこと同じ。



「・・・・・どうした?」



隣に流れる川を眺めながら立ち止まる私を、不思議そうに見る土方。


無言で、ぼんやりと眺めている町の風景。


思い出させないで・・・・・



「おい、どうしたんだ?」



何ももう見ていたくない、忘れていたかった。