神とは、自然と人々の願いから生まれたもの。


人が死ぬより、怖いものは無い。


――――ただ消え、無になるだけの存在。



そう言って立ち上がった泉箕の背を、俺はただ見上げる事しか出来なかった。


こいつらが・・・・・あと少しで、消える。


その事実を突きつけられた今、ただその現実から目を背く事すら許されない。



『すまぬな、土方』



そう微笑んだ泉箕を見た俺は、ただ呆然と絶句した。


透けた姿――――外の景色が、泉箕を彩る。