そんな妙な気持ちにさせられながら、お茶すら出さないこいつの話に耳を傾けた。


心配なのに、どうして俺は労わる言葉一つ掛けられないのだろう?


尋ねてやれないのだろう?



『お主、千歳を好いておるだろう』



そんな俺の考えは、この一言で全てが吹き飛んだ。


静かに、かつ真剣な泉箕の言葉と瞳。


嘘も偽りも、こいつのこの瞳には見抜かれるだろう。


だからこそ、何も言わずにただ話を聞く。



『だけど――――俺にも、あいつにも・・・・・

もう、時間が無いのだ』