布団から這いずり出し、壁にだらりともたれ掛かる。
その態度に、刀を握りたくなったが、生憎今は刀を持ち合わせていない。
『・・・・・色々、あってな』
そう微笑みながら呟いた言葉は、弱々しく掠れていた。
明らか、様子がおかしい。
どれだけ鈍い俺でも、さすがにこれ位は気付く。
『そうだ、千歳の事で話があっての・・・・・
今、良いか?』
今すぐ稽古に出ろ、と言いたくなったが、何故かそれに頷いてしまう。
聞かなければ、こいつの話は。
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