ふわりと雪のように柔らかく、土方は微笑む。


その姿に、表情に、雰囲気に。


呑まれそうになりながらも、私は雪ではなく土方から視線を逸らせないでいた。


ねぇ、こっちを見て?


雪じゃなくて・・・・・こっち見て・・・・・


なんて、心の片隅で思いながら。



「ふふっ、何密かにはしゃいじゃってんだか」



顔は冷たくて酷薄そうに見えても、その目は雪を捉えて輝いてる。


どっちが、犬っころだよ。全く。


知らず知らずの間に、フッと口元が緩み笑っていた。



――――いつぶりだろ、この気持ち。