「お前、唇紫になってんぞ?」


「・・・・・別になってない、目の使いすぎじゃない?」



ふふっと笑いながら、私の頭を小突く。


何してくれるんだ、せっかく寝癖直したのに。



「お前こそ、寒いんなら強がんじゃねぇよ」



その声が頭上からしたかと思うと、私は何か温かい物に包まれた。


まだ、少し人の温もりが残る掛け布団。


それを土方は私に被せた。


いきなりの事に、びっくりしてジタバタと暴れてしまう。



「――――何してくれるんだ!」



布団をやっとの事で振り払い、さっきまで土方がいたであろう方向を振り向いた。