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「素うどんは、怒る?」

ハナが冷蔵庫からだしたうどんをモミモミしながらコウを見る。

「……怒りはしないけど、しょんぼりする」

「あはははははっ、しょんぼりするんだ(笑)」

(たぶんそこは笑う所じゃない…)

「でもねー、お肉が何もないんだー。玉ねぎだけでもいい?」

「しゃぁない……」

無いものは素直に諦めるらしい。

「玉ねぎだけじゃ寂しいから、沢山玉ねぎ入れるね!」

(玉ねぎ以外のものを常備しておこうぜ……(泣)



しばらくハナが台所で調味料をあれこれ使っていたが、ようやくできた模様。

「つゆもいっぱい入れたよー。えへへー、つゆだくー!!!」
「うどんにつゆだくとか、ねーし!」

不安を覚えながらハナが運ぶ器がテーブルに置かれるのを眺める。

「つゆだくって、溢れてるし!てか、玉ねぎ多すぎてうどん見えねーし!」



「あ、月見うどんにする?」

「溢れるし!」