(樹も素直じゃないわね…。)
癒麻は樹の気持ちの変化に気づき、二人を優しく微笑み見つめていた。
「あら?」
二人を見つめていた癒麻は二人の後ろに見慣れた女の子の姿を見つけた。
「おはよう、亜衣ちゃん。」
癒麻は亜衣に向かって手を振る。
「あ…、お…おはようございます…。」
声をかけられた亜衣は、真っ赤になりながら下を俯き挨拶を返す。
「今から学校行くんでしょ?一緒に行こ。」
癒麻は亜衣に優しく微笑みかける。
「は…、はい…。」
亜衣は小さな声で小さく首を縦に振る。
「樹、悟くん学校行こ。」