小道に飛び込み、走りながら悟は耳にはめた小型マイクに触れる。
「二人とも聞こえる?」
悟の問いかけに、すぐ癒麻が答える。
「聞こえてるわ。」
「まだ二人とも隠れてる?」
「ええ、隠れてるわ。」
「俺は今、警備隊と別れて小道に入ったんだ。
その近くに小型リモコンあるの解る?」
「小型リモコン?」
どうやら癒麻は近くを探しているようだった。
「そこにビル内への入り口があるよね?
その近くに紙袋に入れて隠してるから。」