「問題はここからだ。中に侵入しても父さん…五十嵐刑事が待ちかまえてるからね。」
悟は顎に拳を当てて考える。
「その前に10人の警備がいるだろう?」
それまで黙ってた樹が悟に聞く。
「周りの警備なら侵入してすぐに眠らせれば問題ないよ。
ビニール風船に気を取られるだろうからね…。」
「眠らせる?」
「ああ、侵入してすぐに眠り薬を噴射する。
だから二人には対策マスクをつけて侵入してほしい。」
「解ったわ…。」
地図から目を離し、悟は二人に同意を求める。
癒麻は真剣な顔で頷く。