癒麻は嬉しそうに悟の傍を、通りすぎて走って行く。
『待って!!癒麻ちゃんっ!!』
悟は慌てて癒麻に手を差しのばす。
だけど、もう少しで届きそうな距離で癒麻の腕を掴むことが出来なかった…。
『癒麻ちゃん、待って!!癒麻ちゃんっ!!』
どれだけ必死に追いかけても、悟は癒麻には追いつかなかった。
走っているのに、その場から動かず癒麻は樹の元へと走って行く…。
縮まらない距離…。
遠く離れていく癒麻…。
癒麻は樹の元にたどり着く。
そのまま二人は、どこかへ歩いていく。
『癒麻ちゃん待って!!癒麻ちゃんっ!!』