「じゃあ、用事あるのに僕、長居させちゃったのかしら?
悪いことしちゃった…。」
癒麻は不安そうな顔をしていた。
「お前が気にすることじゃない。
あいつが自分で残るって言ったんだ。」
「でも…、明日悟くんに謝らなきゃ…。」
「いいって言ってんだろっ!!」
「樹…?」
急に怒鳴られて、癒麻は驚きを隠せなかった。
「あ…、気にするなって、あいつが言ってたんだよ…っ。」
思わず樹は癒麻から視線を外した。
「そう…なの…?」
癒麻は不思議そうな顔をする。
「悟くんが、そう言うなら…。」
「あいつが言うなら…か……。」