「先輩、今日は色々とありがとうございます」

「いえいえ、全然構わないよ。流血ちゃんこそ、気を付けるんだよ」

「はい」

「……ところで、具合が悪いのに付き合わせて悪いんだけど、途中でスーパーに寄って良い?」


流血ちゃんが本当に体調が悪いだけなら、あたしにも何とか出来るかもしれないし。


「…あぁ、タマネギですよね? 良いですよ」


流血ちゃんは勘違いしてるみたいだけど、まぁ良いか。


流血ちゃんの家は、あたしの家の先にある大きな公園を突っ切った所にある住宅街の一角らしい。
大通り沿いに歩くと遠回りになるし、日差しが少ない通りが良いみたいで、普段は公園の近道ルートを使うそうだ。

つまり、流血ちゃんの家までだと、スーパーは遠回りになるんだけど…。
流血ちゃんは、「途中のコンビニで買ってく予定だった物を、スーパーで買っていきます」って言ってくれた。
……何て良い子なんだ。





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