高校に入ってから愛想笑い以外で笑ったのは初めてだった。

「ははは、はー…どうもありがとう見知らぬ人よ。」

やっと笑いが収まってきたので、手を振って立ち上がり出て行こうとしたら、

がし

まるで猫を掴むかのように首根っこを掴まれた。

「どこ行くんだよ…」