とりあえず、命に別状はないようだった。賢の言ったとおり、軽い熱中症ということだった。 「戀木ちゃんは、一人で居ることが多いらしいから、今目を覚ましたら驚くんだろ~な~。見てぇな~。」 凌が戀木明愛の髪をもてあそぶ。サラサラと落ちていくそれに目を奪われた。 「て、いうか。笑哉はなんで鍵があったのに屋上にいるってわかったんだよ?」 じと目をつくって聞くと、