俺は、ついてこいと言って屋上に向かった。そして、チャリと制服のポケットから鍵を取り出すと、笑哉は一瞬驚いた顔をして笑った。

鍵を開けてはいると、風が吹き込んできて、涼しく感じた。

「おい、栄。なんで言わなかったんだよ、こんな良いところ…」

俺はただ笑うしかできなかった。すると笑哉は、

「俺が良いなら賢と心と凌にも教えていいんだろ?」

と言って電話をかけた。