奏も席に座り、私の機嫌をうかがうように言った。





ーー『いいの!』

「・・・(汗)」


私はそう強く言って、メニューを開いた。



奏は私に気を使うように、セルフサービスの水をコップに入れていた。







その時、恵里香と目があった。


私はとっさに目をそらしてしまったが…またすぐに、恵里香の方を見てしまった。




…………。


恵里香も、私のことを見てる。


気づいてるんだ…


なんかちょっと、気まずそうな顔してるけど・・・

まあ、昔あんたことされたしね…

奏からも、明らかに嫌われてるってわかってるだろうから、気まずくても無理ないか。







すると、私たちのテーブルに店員さんがやってくる。


私はうっすらと笑顔をつくり、店員さんに軽く会釈した。