えり………か…?



そう。

男女の団体の中の1人は、あの恵里香(えりか)だった。


恵里香は私たちと同じ大学で、奏のことが好きだった女の子。

顔はモデル並みにかわいいし、スタイルだって抜群で、男の人が好きそうなタイプ。


私は奏のことで、恵里香に色んな意味でお世話になった。


あのことがあってから、恵里香を大学で見かけることはなくなったけど…

こんなところで会うなんて……マジ最悪・・




・・・・・。


デジカメをカバンから探して手に取り、しばらく恵里香をガン見…

幸いにも、恵里香は私たちには気づいてない様子。



それにしても…

恵里香ってば、相変わらずお嬢様オーラ出してるなぁ…


一緒にいる男の人たちも、なんかチャラそうだし…

久しぶりに見たけど、全然変わってない……



私はかぶっている帽子を深くかぶり、恵里香たちに背を向けるような体制になった。





「沙和…?」




すると、となりにいる奏が、私を覗き込んできた。




ーー『な、なに?』