「椎名さん、入るわよ」

 
そんな声と共に、いつも私の面倒を見てくれている看護師さんが入ってきた。
 

今日も純哉君を連れてきてくれたのかな。

 
ドキドキしながら戸口を見ると、純哉君も看護師さんに支えられながら入ってくる。

 
同じ病院に入院しているみたいで、ここの所毎日来てくれる。

「今日も来てくれたんですね」

「ああ。どうせ寝てる位しかねーし」

 
どうであっても、私の所に来てくれるのが嬉しかった。