「一年生?」 「せやで。あんたは?」 「同じ」 「一緒やん。職員室、案内したるわ」 スタスタと歩き出す彼に私は慌ててついていった。 あんまり並んで歩きたくないかも…。 「きゃあ!王子よ!王子!」 「今日もカッコいい~!!」 学園に入るなり黄色い歓声を浴びる隣の彼。 え、何。 王子?こいつが?ここの?王子?! 失礼ながら私には王子には見えない。 チラッと彼を見ると、黄色い歓声を叫んでいる彼女らに微笑んでいた。