…私も寝ようかな。 英語の先生が英文を読む。 段々とそれが子守唄のように聞こえてきて私はいつしか意識を手放していた。 「…音」 「……」 「羽音」 誰かに、呼ばれてる…? 「羽音!!」 「ん…」 名前を呼ばれてる事に気付いて私はぼんやり辺りを見回した。 目の前に綾芽が呆れたような顔をしていた。 「もう昼だ」 「もう…?早いね」 「寝すぎ」 「ごめんごめん」 私としたことが。 お昼まで眠ってしまったみたい。