てか、図星つかれて怒っただけじゃんか。
私は心の中でそんなことを思いながら教室へと戻った。

残念ながら綾芽は来てたけど。

「羽音?!」

私を見るなり声を上げて近寄ってくる。

「おはよう、綾芽」

「おはよ…って、大丈夫か?そんなに雨降ってなかったよな?」

「こっちは降ってたよ」

そんな、子供みたいな言い訳。
綾芽に通じるなんて思っちゃいないけど、心配と迷惑は掛けたくないから。