教室へついてから頭やら服やらを拭いていたら一つの女子グループに話しかけられる。
「ちょっと来て」
半ば強制的に私の腕を掴んで歩き出す。
向かう先はお決まりの女子トイレ。
女子はトイレでいじめるのが好きなのか?
なんて疑問が頭に浮かぶが取り払う。
「あんた、調子乗ってない?」
「は?」
「ちょっと王子と仲がいいからって自分が特別だなんて思ってんじゃない? 」
私って周りから見ればそう見えるってこと?
気にしないけど勘違いされるのは嫌だ。
「そんなこと思ってない」
「王子に近付きたいだけでしょ?」
「違う。それはあんた達でしょ?ろくに喋れもしないのに私に言わないでよ。嫉妬してるわけ?」
「……っ!!」
図星のようだった。