「…切りますよ」

『…ふふっ』

ーツーツー…

切る直前に笑ったような気がしたけど…まさかね。

今何時?
時計を見るともう10時を過ぎてきた。

あれから寝すぎたらしい。
ヤバイ、海音に電話しなきゃ。

プルルルルー…

今度は私の電話が鳴る。
ディスプレイには 海音 の文字が。

慌てて電話を出る。

「もしもし?」

「起きとったんか。今から出てこれるか?綾芽らも居るさけ」

「分かった」

「出たら電話してや?」

「うん」

電話を切って急いで顔を洗って歯を磨いて服を着替えた。
幸い30分ほどで用意は終わった。

我ながら早いと思う。
…もうちょっと時間かけてもいいんだけど面倒だから、手っ取り早くしておきたい。